鹿児島県の2案件、「FIP転+蓄電池」で収益1.5倍に

再生可能エネルギー関連事業を手掛けるグリーングロース(東京都千代田区)は9月16日、南九(鹿児島県鹿屋市)が保有する鹿児島県のメガソーラー(大規模太陽光発電所)2件において、フィード・イン・プレミアム(FIP)への転換と蓄電池併設プロジェクトを開始したと発表した。

 2つのメガソーラーの概要は、鹿屋市の「MKソーラー有里第二発電所」は2023年4月に稼働し、太陽光パネル出力1898kW、連系出力1750kWとなる。錦江町の「MKソーラー大根占展望発電所」は、2022年3月に稼働し、パネル出力は1812kW、連系出力は1750kWとなる。固定価格買取制度(FIT)からFIPに転換した上で、それぞれ容量6880kWhの蓄電池を導入する。2026年4月に蓄電池の運転を開始する予定。

 グリーングロースがアグリゲーターとして充放電制御・市場取引・需給管理を担当する。Shizen Connect(シゼンコネクト、東京都中央区)が提供する制御システムを活用し、出力制御対象の電力や市場価格が安い傾向にある昼間の電力を充電、市場価格が高くなる時間帯に売電するように蓄電池を最適制御する。目標収益は、FIP転換前の150%を見込んでいる。

 南九は、農産物の商品開発・生産・輸入・流通および再生可能エネルギー事業を手掛ける。2025年時点で「MKソーラー」として18カ所の高圧連系する発電所と、75カ所の低圧連系する発電所の合計30MW規模の太陽光発電所を保有する。今回、出力制御の増加と売電収入の低下が顕著になってきたことから、FIP転換と蓄電池の併設を決定した。

 これまでもグリーングロースは、かがし屋(福岡県うきは市)が保有する大分県日田市のメガソーラーのFIP転換・蓄電池併設プロジェクトを7月に発表している。2025年度中に高圧太陽光発電所におけるFIP転換・蓄電池併設案件の組成件数について累計25件、合計30MW超を目指す。

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